今日は、猫ネタではなく、介護の話です。
うちの義母は散歩が大好きで、今年の 2月まで、毎日午前午後 2回 5キロの散歩を楽しんでいたそうです。
しかし、2月末に突然認知症が進み、室内でも迷うようになってしまい、それ以後は一人で外出すると、もう家に戻ってこられない可能性が高くなったため、常時、誰かが(ほとんどの場合、それは奥さんとなります)同行しています。
それだけ気を付けていても、万が一うっかり見失ってしまったらと言う危険性は常に存在します。また、そうなった場合、警察は事件性が無い限り捜索に協力はしてくれません(警察もいろんな事故・事件の対処をしていますので、現実問題として無理なのでしょうね)ので、家族で必死に捜す事態になってしまいます。それは考えただけでも恐ろしい事態となります。
そこで、いざという時のために常時 GPSを携帯してもらい、探せるようにしようと考えました。
最初は、スマートフォンを持たせようと考えましたが、まずコストが高い、また現在まで義母は、らくらくホンを使ってきたのですが、今ではもう、それですら使い方を忘れて、電話が掛かってきても気が付かない、出ることもしないような状況なので、新しいスマートフォンを使うことは、更に難しい状況です。
そこで、Google にて “GPS 老人” と検索したところ、数社よりサービスが提供されており、端末タイプ、時計タイプ、そして靴の踵に装置が入れてあるタイプなど、様々なものが見つかりました。
その中でもコストパフォーマンスが良いとの評価が多かったのは、大手のサービスとしてSECOMが提供している「ココセコム」と言うサービスでした。
しかし、このサービスは個人で直接申し込むと、一番安いコースでも加入料金が5,000円(税別)+充電器2,000円(税別)、月額基本料金が 900円(税別)と、結構負担はそれなりにあります。
そこで、機器を格安でレンタルしてくれるような自治体の補助・助成制度は無いか?と、さらに Google にて “高齢者 GPS 補助” と検索しましたところ、「徘徊高齢者探索システム利用料助成事業」などといった件名で、加入料は無し、使用料は無料~千数百円/月 と幅が有りますが補助している地方自治体がいくつもあることが分かりました。
幸いにも私たちが住んでいる地域でも、そのような補助事業があり、月500円以下、かなり安い料金でサービスを受けられることが分かりました。
直接、ホームページに掲載されている地方自治体の担当部署宛に連絡も出来たのですが、まずは義母のケアを担当してくれているケアマネージャーに相談するのが筋だろうと言うことで相談したところ、地方自治体の担当部署の職員さんと連絡をとり二人揃って自宅に来ていただき、事業の内容を説明と、その申し込みも、その場で受付けていただけました。
それから 2週間程で、待望のココセコムが届いたので簡単にレビューします。
箱を開けてみると入っているものは、本体・バッテリー・充電器などと、通常の携帯電話とあまり変わりませんね。
(尻尾が混じっていますが気にしないで下さい)
想像していたよりも小型・軽量・薄型でした。ココセコム端末機器本体: 縦79mm、横43mm、厚さ18.2mm、重さ約48g。
(脚が入っていますが、気にしないで下さい)
公式ウェブにはココセコムの使用例として車・バイクの盗難防止、ペットの迷子防止などが上げてあります。
しかしペットの場合、中大型犬であれば大丈夫そうですが、猫の首に下げるにはまだまだ大きすぎますね。しかし、いずれ数年後には科学の進歩でもっともっと超小型になるのでしょう。
充電スタンドもシンプルで使い易そうです。2時間でバッテリー充電でき、最大240時間(10日間)も動作出来るのだそうです。
これだけ電池が長持ちなら充電の手間も少なくて素晴らしいですね。
付属のケースの裏にはベルトを通せようにしてありますが、義母はベルトを付けませんので一工夫する必要があります。
そこで、以前より当家にあったストラップを取り付けました。
義母は体が小さいので、首から掛けると、ココセコム本体がズボンのポケットに入り、ちょうどイイ長さでした。
付属のステッカーですが、ココセコム装置本体の背面に、このステッカーを貼るためのくぼみが設けられています。当家の電話番号をボールペンで書きましたが、書いた後に手で触ると文字が消えてしまいました。このステッカーについては素材的に大丈夫なのか?疑問を持ちました。
さて、充電後、ちゃんと居場所を特定できるのか?とテストしようとパソコンに向かいましたが、ちびの胴で邪魔され画面の撮影ができませんでしたので、続きは以下のデモサイトにて、ご自身で試してみてください。
実際の『ご契約者専用ホームページ』と同じ操作を試すことが出来ます。
それから実際、義母にココセコムを装着してもらい、奥さんと3キロ程先のスーパーに散歩がてら出掛けてもらいました。
私が自宅のパソコンより、ネット上の『ご契約者専用ホームページ』には、ココセコムご契約番号(数字10桁)と暗証番号(数字4桁)を入力してログインしました。
いろいろメニューに並んでいるのですが、居場所を確認するのは、右上にある「位置情報検索」をクリックします。
各々の契約状況により違うと思いますが、私の地域で提供されているサービスでは、1カ月に2回迄、無料で検索出来ると表示されます。2回を超えると追加料金が掛かる可能性がありますが、その点の詳細は、まだ確認できていませんので、今後、自治体なりセコムなりに確認する必要があります。
試しにクリックしたところ「現在、電源が切れているか。電波の届かない場所に居ます」と表示されました。つまり、見つからなかったと言うことです。これが本番なら、ちょっとドキドキものですね。
尚、検索できなかった場合は、料金は発生しません。との表示もされました。
その後時間をおいて、再検索したところ、ちゃんと住所の表示、それから地図の表示もできましたので、最初の検索の失敗については、たぶん、スーパーの室内に入店しており電波が届かなかったのだと思われます。
その他、現在、私が気が付いた問題点としては、検索は基本的にホームページ、ブラウザベースでの検索なので対象者が刻々と移動している場合は、示されている場所に急行しても、既に違う場所に移動している可能性があります。
そのような場合の対応として野外や自動車の中でもネットワーク接続して検索出来るスマートフォンやタブレット(尚、ココセコムは従来の携帯電話(iモード、EZweb等)にも対応してます)を保有していれば迅速な対応が可能となります。
そう言う機器を用意できない場合は、セコムのセンターに電話して場所を確認してもらえます。さらにセコムの隊員が現場に急行してくれるサービスもありますが、それは別途1回、10,000円掛かるそうです。
義母は、自分自身でドアや窓の施錠を解除することは、もうできない状況です(また勝手に外出・徘徊出来ないように対策リフォームをしてあります)。しかし、足腰は、まだまだしっかりしており散歩をしたがります。
現在は、一緒に外出する際、常にココセコムを装着してもらい、より安全・安心で外出・散歩が出来るようになりました。
最後に、YouTubeのセコムのチャンネルにココセコムの解説動画が掲載されていましたので、それをご紹介します。
それでは皆さん、今日も一日頑張っていきましょう!(この記事は、予約タイマー公開です)
【追記】 当家で使用しているココセコムに通報ボタンは付いていないモデルですが、通報ボタンの付いたモデルもあります。これは、子供や女性が独り歩きするような場合、不審者に後をつけられている等の緊急事態に、自ら通報してセキュリティ対応するためのモデルですが、認知症の高齢者の場合、ボタンの意味も理解できず誤通報してしまう事例も多いらしいので、導入の際はその点確認された方が良いでしょう。
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