その不思議な出来事は、家族が東京の山奥のマンションに移り住んで、初めて迎えた夏に起こった話です。
家族が移り住んだマンションには、十数年前から老婆がひとり住んでいました。
そのマンションの奥には和室があり、そこには、今は使われなくなった鏡台が、大切に保管されていました。
その鏡台は、既に十数年前に亡くなった老婆の夫が、妻のためにプレゼントした思い出の品だったのです。
この鏡台のある和室は、今まで、老婆が寝るとき以外は、だれも出入りしない部屋だったのですが、梅雨に入ったあたりから、奇妙なことが起こるようになったのです。
誰も居ないはずの和室から、カシカシ、カシカシと壁を引掻くような音が聞こえたり・・・
バリバリ、バリバリと、まるで畳をご機嫌に引き裂くような音がしたり・・・
おかしいな・・・誰もいないはずなのに(ーー?
和室を覗き込むと、一瞬、黒白の影が横切ったような気はしたのですが、誰もいる気配が無いのです。
しかし、ある晩、私は、ついに、見てしまったんです・・・
鏡台の奥から、白い手が・・・ぬ~っと出てきて・・・
ぶらぶら、垂れ下がっているのを・・・・
最近、ちびは、ほとんどここで、白い手や筆シッポ、たれ下げて寝てます。
今朝の東京は、やっと青い空に夏を思わせる、ふわふわした白い雲が浮いています。
今日の東京の予想最高気温は 32度だそうです。
皆さん、今日は熱中症には気を付けて!
(にゃぱねっと♂: この記事は予約タイマー公開です)
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